この記事では、AirTag(エアタグ)をスーツケースに入れるのは禁止なのか、飛行機の預け入れルールについて解説します。
あわせて、推奨される組み合わせ(Belkin製ホルダーやカード型ケース)や、アメリカ・中国など海外旅行での注意点についても解説します。
こんなお悩みはありませんか?
- AirTagを預け荷物にして、アメリカや中国の空港で没収されないか心配
- スーツケースに付けるなら、どのケースやホルダーが良いか知りたい
- 「AirTagは意味ない」という噂の真偽と、実際の活用メリットを知りたい
海外旅行の荷物は命綱ですから、絶対に無くさないための対策は万全にしておきたいですよね。
特に最近はロストバゲージも発生しており、SITAのレポートでは、2024年は年間で約3,340万件の誤取り扱いが報告され、誤取り扱い率は「約6.3(/1,000あたり)」とされています。
そこで、各国の持ち込みルールや、紛失・脱落を防ぐおすすめのアイテム、最新の航空会社連携機能について調べてみました。
この記事でわかること
- AirTagは禁止ではない!アメリカ・中国など主要国の対応状況
- 外れにくい!Belkinのワイヤーケーブルやカード型ケースが選ばれる理由
- 「意味ない」は誤解!航空会社と位置情報を共有できる最新機能
あなたの旅を守る「お守り」としてAirTagを使いこなすために、さらに詳しくご紹介します。
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AirTagのスーツケース利用は禁止?アメリカ・中国など国別の対応
結論として、AirTagをスーツケースに入れて飛行機に預けることは、危険物規則上の要件を満たす限り、多くの航空会社で認められています。
AirTagは小型のボタン電池を使用した追跡機器で、米国連邦航空局(FAA)の資料でも、関連する電池ルールと条件が示されています。
しかし、国や地域によってセキュリティチェックの厳しさや事情が異なるため、不安を感じる方も多いでしょう。
ここでは基本ルールに加え、特に検索される「アメリカ」「中国」の事情について解説します。
なぜ大丈夫?「リチウム含有量0.3g以下」という安全基準
「モバイルバッテリーは預け入れ禁止なのに、なぜAirTagはいいの?」という疑問の答えは、内蔵されている電池の種類にあります。
AirTagはリチウム金属電池(CR2032)を使う追跡デバイスです。
たとえばEnergizerのCR2032ではリチウム含有量は0.109gとされています(Energizerのデータシートより)。
FAAのPackSafeでは、電子手荷物タグ等(バッグ用トラッカーを含む)の電池について上限が示され、条件を満たす範囲で受託手荷物に入れられる扱いです。
航空会社によって運用表現が異なるため、最終的には搭乗会社の危険物案内を確認してください。
たとえば国内線でも、位置追跡デバイスについて「リチウム含有量0.3g以下」など条件を示している例があります。
アメリカ(TSA)や中国の空港でも大丈夫?
米国でも、危険物ルール上は要件を満たすため、通常は問題になりにくいです。
ただし検査官に確認される可能性はあるため、電池種別(CR2032)であることが説明できると安心です。
中国を含め、国や空港によって確認のされ方(現場運用)が変わる可能性があります。
心配な場合は、搭乗航空会社・経由地空港の案内も確認しておくと安心です。
また、位置の更新頻度は、周囲のApple端末数や通信環境に左右されます。
国・エリアによって体感が変わることもあるため、「更新が遅いことがある」前提で使うのが安全です。
特に空港の裏側など「近くに端末が少ない場所」では反映が遅れることがあります。
重要な注意点:予備の電池(CR2032単体)は、原則として受託手荷物に入れず、機内持ち込みにしてください。
FAAは「予備(未装着)のリチウム電池は常に受託手荷物禁止」と明記しています。
ANA・JAL・国際線(エミレーツ、シンガポール航空等)の預け入れルール詳細
日本の航空会社(ANA・JAL)や主要な国際線(エミレーツ、シンガポール航空等)でも、多くの航空会社でAirTagの預け入れが可能ですが、危険物の運用は会社ごとに表現や確認項目が異なります。
例えば、JALは追跡機器を条件付きで許可しています(リチウム含有量0.3g以下等)。
以前は「電池入り機器は電源オフ」という原則がありましたが、現在は小型トラッキングデバイスに関する例外規定が整備されています。
ただし、スーツケース自体にバッテリーが内蔵されている「スマートラゲージ」は扱いが異なります。
こちらはバッテリーを取り外せない場合、預け入れ自体が拒否されるため、AirTagとは区別して考える必要があります。
AirTagを入れても「意味ない」と言われる理由と本当のメリット
「スーツケースにAirTagを入れても意味ない」という意見をネットで見かけることがあります。
これは「位置がわかっても航空会社がすぐに動いてくれないことがある」ためです。
しかし、2025年の最新トレンドを見ると、その常識は変わりつつあります。
航空会社との連携機能の登場や、決定的な証拠としての活用事例が増えており、実際には「意味ない」どころか、強力な自衛手段となっています。
【2024年11月発表】航空会社と位置を共有する「Share Item Location」
2024年11月、Appleは「Share Item Location(持ち物の場所を共有)」という新機能を発表しました。
iOS 18.2の提供に合わせて、AirTagの位置を安全なリンクで第三者(航空会社など)に共有できる仕組みが案内されています。
リンクは所有者が停止でき、最長7日で自動失効します。
Appleは、15社以上が順次この共有リンクの受け付けを開始すると案内しています(開始時期は航空会社により異なります)。
またSITAのWorldTracerにも対応が組み込まれることを説明しています。
すでにアメリカン航空などが対応を開始しており、ユナイテッド航空やデルタ航空、シンガポール航空なども順次対応を拡大しています。
これにより、「客は場所を知っているのに航空会社が動かない」という従来のジレンマが解消されつつあります。
ロストバゲージ時に役立つ具体的なシーン
空港のターンテーブルで荷物が出てこない時、係員に「まだ到着していない」と言われても、AirTagがあれば「いや、今この空港の第2ターミナルにあるはずだ」とスマホ画面を見せて主張できます。
この「証拠がある」という安心感は絶大です。
実際にAirTagのおかげで、別の空港やホテルに誤配送された荷物を早期発見できた事例は数多く報告されています。
口頭での説明よりも、地図上のピンを見せるほうが、現地のスタッフにとっても捜索の手がかりとして非常に有効です。
反応しない・音が聞こえない時の限界点
もちろん万能ではありません。
飛行中の空の上では通信できませんし、広大な空港のバックヤードの奥深くに荷物がある場合、近くにiPhoneユーザーがいないと位置情報が更新されないこともあります。
また、AirTagの「音を鳴らす」機能は、騒がしい空港内やスーツケースの中からはほとんど聞こえません。
しかし、「リアルタイムで秒単位の追跡ができるわけではない」という特性を理解しておけば、おおよその場所がわかるだけでも十分に価値があると感じられるはずです。
スーツケースにおすすめのAirTagケースと紛失防止の組み合わせ
AirTagをそのままスーツケースに入れると、荷物に紛れて電波が悪くなったり、破損したりする可能性があります。
そこで、多くの旅行者から支持を集めている「おすすめの組み合わせ」を紹介します。
ポイントは「丈夫さ」と「取り付けやすさ」です。
また、スーツケースの素材(特にアルミ製)によっては配置場所に工夫が必要です。
外れにくい!「Belkin ワイヤーケーブル付きホルダー」が選ばれる理由
スーツケースへの取り付けで定番として知られているのが、Apple公式ストアでも取り扱われている「Belkin(ベルキン)」のワイヤーケーブル付きセキュアホルダーです。
一般的なカラビナと違い、六角レンチを使ってワイヤーをロックするため、空港での激しい荷扱いで衝撃を受けても外れません。
スーツケース内部の固定ベルトや、ファスナーの引手にガッチリ固定できるため、脱落のリスクを極限まで減らせます。
耐久性を重視するなら信頼できる選択肢です。
内ポケットに忍ばせるなら「カード型ケース」がスマート
スーツケースの内装ポケットや財布の中に隠したい場合は、「カード型ケース」の使用がおすすめです。
AirTagをはめ込んでカード状にすることで、厚みを抑えてスマートに収納できます。
荷物の奥底に紛れ込むのを防ぎつつ、外からは存在がわからないため、盗難対策としての「隠し場所」に最適です。
特に、スーツケースの裏地(ライニング)にあるメンテナンス用ファスナーの中に忍ばせておけば、万が一ケースを開けられても発見されにくくなります。
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アルミ製スーツケース(RIMOWA等)での注意点
アルミなど金属外装のスーツケースは、状況によってBluetooth信号が弱まり、更新が鈍く感じることがあります。
心配ならハンドル周辺など金属に覆われにくい位置に置くと安定しやすいです。
スーツケースの中央に埋め込むのではなく、電波を通しやすい「プラスチック製の持ち手(ハンドル)」の裏側や、ロック機構付近の内部ポケットに配置するのがコツです。
少しでも電波の通り道を作ることで、位置情報の更新頻度を改善できる可能性があります。
【購入のコツ】本体を買うなら「4個セット」がお得
これからAirTagを購入するなら、1個単品よりも「4個セット」を選ぶのがおすすめです。
1個あたりの単価が安くなるため、スーツケースだけでなく、機内持ち込みの手荷物、財布、鍵など、旅行中の貴重品すべてを管理できます。
また、iOS 17以降では「AirTagの共有」が可能になったため、4個セットを購入して家族や友人とシェアし、互いの荷物の位置を確認し合うのも賢い使い方です。
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AirTagはスーツケースに使えるかと入れ方まとめ
この記事では、AirTagをスーツケースに入れて預ける際のルールや、Belkinやカード型などおすすめのケースについて解説しました。
今回のポイントは次のとおりです。
- AirTagの預け入れは禁止ではない(リチウム含有量0.3g以下の基準を満たす)
- 「意味ない」は誤解!位置情報共有機能(Share Item Location)で強力な交渉材料になる
- おすすめは「Belkinのワイヤー型」で固定するか、「カード型」で裏地に隠すこと
- 予備電池は原則として機内持ち込みに
AirTagは数千円で買える「旅行の安心」です。
お気に入りのケースと組み合わせて、快適な空の旅を楽しんでください。