リモワ(RIMOWA)の機内持ち込みスーツケースは、軽量で洗練されたデザインが人気を集めています。しかし、思いがけず機内持ち込みができないケースも。
実際に「RIMOWA Cabin」シリーズを使う筆者が、航空会社別の条件や対処法を詳しく解説します。これから購入を考えている方はぜひ参考にしてください。
リモワの機内持ち込みスーツケースの基礎知識
この章では、機内持ち込みに適したリモワのスーツケースに関する基礎知識について解説します。
リモワのキャビンモデル一覧表
シリーズ | モデル名 | サイズ(cm) | 容量 | 重量 | 価格(税込) |
---|---|---|---|---|---|
Original | キャビンS | 40×55×20 | 31L | 4.2kg | ¥125,400 |
Original | キャビン | 40×55×23 | 35L | 4.3kg | ¥129,800 |
Classic | キャビンS | 40×55×20 | 33L | 4.27kg | ¥116,600 |
Classic | キャビン | 40×55×23 | 36L | 4.3kg | ¥121,000 |
Essential | キャビンS | 39×55×20 | 34L | 3.1kg | ¥78,100 |
Essential | キャビン | 39×55×23 | 36L | 3.2kg | ¥80,300 |
Essential Lite | キャビンS | 37×55×20 | 31L | 2.1kg | ¥61,600 |
Essential Lite | キャビン | 37×55×23 | 37L | 2.2kg | ¥63,800 |
Hybrid | キャビンS | 40×55×20 | 32L | 3.7kg | ¥93,500 |
Hybrid | キャビン | 40×55×23 | 37L | 3.8kg | ¥96,800 |
人気の機内持ち込み用モデル
リモワのキャビンモデルの特徴は下記のとおりです。
シリーズ別の特徴
- Original:アルミニウム製の最上位モデル
- Classic:伝統的なデザインのアルミモデル
- Essential:ポリカーボネート製の標準モデル
- Essential Lite:最軽量のエントリーモデル
- Hybrid:アルミとポリカーボネートのハイブリッド
この中で機内持ち込み規定対応するのは、各シリーズの「キャビンS」モデルで、厳格な航空会社でも受け入れられやすい20cmの奥行きを採用しています。
その中でも、機内持ち込み用に人気があるのは、アルミニウム素材のOriginal/Classic(オリジナル/クラシック)と、ポリカーボネート素材のEssential(エッセンシャル)の2種類です。
機内持ち込みの基本条件
一般的な機内持ち込みの条件は以下の通りです。
- 3辺の合計が115cm以内
- 重量が10kg以下(航空会社により7kgの場合も)
- 機内の収納棚に収まるサイズ
しかし、航空会社やフライトの種類によって条件は異なります。次章では、機内持ち込みができない具体的なケースを見ていきましょう。
リモワが機内持ち込みできない4つの理由
リモワのスーツケースは洗練されたデザインと機能性で人気ですが、思わぬタイミングで機内持ち込みができないケースがあります。主な4つの理由と対策を解説します。
サイズオーバーによる制限
リモワの「キャビン」モデルは奥行きが23cmあるため、一部の航空会社では規定オーバーとなります。特にLCCでは厳格に判断されることも。
各シリーズの「キャビンS」は以下のサイズ展開です。
- Originalキャビン:40×55×20cm(4.2kg)
- Classicキャビン:40×55×20cm(4.27kg)
- Essentialキャビン:39×55×20cm(3.1kg)
- Essential Liteキャビン:37×55×20cm(2.1kg)
- Hybridキャビン:40×55×20cm(3.7kg)
奥行きが20cm以下でも、3辺の合計が115cmを超えるモデルは機内持ち込み不可です。最も厳格なLCCの規定に対応するなら、重量も考慮してEssential LiteやEssentialシリーズがおすすめです。一方、Originalやclassicは本体重量が4kg以上あるため、荷物を入れると重量制限オーバーになりやすい点に注意が必要です。
このように、全てのキャビンSモデルは機内持ち込み対応を意識して設計されていますが、本体重量と収納後の総重量にも気を配る必要があります。
重量制限による持ち込み不可
リモワの本体重量は、最も軽いEssential Liteでも2.1kg以上あります。航空会社の規定は以下の通りです。
- 国際線:7-10kg(航空会社により異なる)
- LCC:7kgまで
- 国内線:10kgまで
本体重量に荷物を加えると、あっという間に制限オーバーになってしまいます。特にOriginalやClassicシリーズは本体が4kg以上あるため、中身の量に注意が必要です。
航空会社独自の厳しい規定
航空会社によって独自の規定があり、以下のケースで持ち込めないことがあります。
- エコノミークラスでの制限強化
- 小型機材での厳格な制限
- 路線による規定の違い
事前に利用する航空会社の最新の規定を確認することが重要です。
満席時の貨物室預けの要請
以下のような状況で、サイズ規定内でも預けを要請されることがあります。
- 機内の収納スペース不足
- 搭乗率が高い便での制限
- 機材変更による収納制限
この場合、貴重品や壊れやすいものは別の小さなバッグに移し替えられるよう、予備の袋を持参することをおすすめします。
航空会社別の機内持ち込み条件と対応できるリモワモデル
機内持ち込みの条件は航空会社によって異なります。ここでは、主要航空会社別の条件とおすすめのリモワモデルを紹介します。
国内線の機内持ち込み条件
国内の主要航空会社の条件は以下の通りです。
JAL/ANA
- 3辺の合計:115cm以内
- 重量:10kgまで
- 対応モデル:Essential Cabin、Original Cabin
スカイマーク/AIRDO
- 3辺の合計:100cm以内
- 重量:10kgまで
- 対応モデル:Essential Cabin S、Original Cabin S
LCCの機内持ち込み条件
LCCは特に厳しい条件を設定しています。
Jetstar/Peach
- 3辺の合計:115cm以内
- 重量:7kgまで
- 追加料金:重量オーバー時は別途料金必要
ZIPAIR
- 3辺の合計:115cm以内
- 重量:7kgまで
- 特記事項:プレミアムシートは10kgまで可能
国際線の主要航空会社
国際線は航空会社によって条件が大きく異なります:
ヨーロッパ系航空会社
- サイズ:55×40×23cm以内が一般的
- 重量:8kg~10kg
- おすすめ:Original Cabin(アルミニウム製)
アジア系航空会社
- サイズ:115cm以内(3辺合計)
- 重量:7kg程度
- おすすめ:軽量なEssential Cabin
特に長距離フライトでは、機内持ち込み条件が厳密にチェックされる傾向があります。事前の確認が必須です。
機内持ち込みができない場合の3つの対処法
思わぬトラブルを避けるため、機内持ち込みができない場合の対処法を知っておきましょう。事前の準備から当日の対応まで、状況別に解説します。
事前の確認と準備
航空会社に電話やメールで事前確認することで、多くのトラブルを防げます。以下のポイントを必ずチェックしましょう。
確認項目 | チェックポイント |
---|---|
搭乗便の機材 | 小型機の場合は制限が厳しい |
予約クラス | クラスによって制限が異なる |
荷物の重量 | 自宅で計測して余裕をもつ |
特に国際線やLCCを利用する場合は、事前確認が重要です。
当日の対応策
機内持ち込みができないと判明した場合、3つの対応が考えられます。
- チェックイン時の対応
預け入れ手続きを行い、貴重品や壊れやすいものを機内持ち込み用の小さなバッグに移し替えます。リモワのスーツケースは頑丈な作りなので、預け入れでも安心です。 - 搭乗ゲートでの対応
満席時は機内持ち込みサイズでも預けを要請される場合があります。このケースでは無料で預けられることがほとんどです。 - 超過料金の支払い
LCCなどで重量オーバーの場合、追加料金を支払って機内持ち込みができるケースもあります。事前購入なら料金が抑えられます。
代替プランの準備
長期旅行や出張では、以下のような代替案も検討しましょう。
- 機内持ち込み用の小型バッグを別途用意
- 貴重品用のポーチを準備
- 現地での着替えを1日分だけ機内持ち込み用に確保
リモワのEssentialシリーズは軽量なので、少し大きめのサイズを選んで預け入れ用として使用するのも一案です。
機内持ち込み可能なリモワの選び方
確実に機内持ち込みができるリモワを選ぶポイントを、用途別に解説します。素材選びから容量まで、失敗しない選び方をご紹介します。
用途別におすすめのモデル
短期出張や週末旅行など、用途によって最適なモデルは異なります。
日帰り・1泊の出張向け
- Essential Cabin S:軽量で持ち運びやすい
- Original Cabin S:高級感があり、ビジネスシーンに映える
- どちらも小ぶりなサイズで、ほぼすべての航空会社で機内持ち込み可能
2〜3泊の国内旅行向け
- Essential Cabin:ポリカーボネート素材で軽量、収納力も十分
- Classic Cabin:レトロな雰囲気が人気で、傷もつきにくい
- 一般的な航空会社なら問題なく持ち込めるサイズ感
サイズ選択のポイント
機内持ち込み可能なリモワを選ぶ際は、以下の3点に注目します。
- 収納力と使い勝手
- Cabin S:25〜30L
- 通常のCabin:35〜40L
容量は少なくても、整理整頓次第で意外と収納できます。
- 自分の体格との相性
- 身長が低めの方:Cabin S
- 平均的な身長の方:通常のCabin
テレスコープハンドルの高さと自分の体格のバランスが重要です。
- よく利用する航空会社の規定
国内線メインならCabinサイズ、LCC利用が多い方はSサイズがおすすめです。
実用的な収納のコツ
限られたスペースを最大限活用するには、以下のポイントを意識しましょう。
- 衣類は圧縮袋を活用
- 靴は専用の収納ケースを使用
- 書類やPCは外側のポケットに
リモワの内装は、フレキシブルディバイダーで自由にアレンジできるのが特徴です。自分の荷物に合わせて、効率的な収納が可能です。
よくある質問と回答
リモワの機内持ち込みについて、多く寄せられる疑問に答えます。重量制限からサイズの測り方まで、具体的な対処法を解説します。
重量制限について
Q:荷物を詰めた状態でリモワの重量を簡単に測る方法は?
A:体重計に乗って、スーツケースを持ち上げた時との差を測ると正確です。ポータブルの計量器も便利ですが、若干の誤差が出る可能性があります。
Q:7kgの制限で収まるコツは?
A:以下の3点を意識すると軽量化できます。
- 衣類は薄手の素材を選ぶ
- 液体類は最小限に
- デジタル機器は必要最低限に
サイズの正しい測り方
Q:3辺の合計はどう測れば良い?
A:キャスターとハンドルを含めた最大部分で測ります。
- 高さ:床からハンドル上部まで
- 幅:左右の最大幅
- 奥行:前後の最大奥行
Q:航空会社のサイズ確認ボックスに入らない場合は?
A:キャスター部分を除いたボディサイズで判断される場合もあります。地上スタッフに確認しましょう。
航空会社との交渉術
突然の機内持ち込み不可の判断に対しては、以下のような対応が効果的です。
- リスト
- リスト
- リスト
- 丁寧な態度で状況を確認
- 予約クラスや会員ステータスを伝える
- 過去の搭乗実績があれば説明
ただし、安全上の理由による場合は、必ず指示に従いましょう。
まとめ:機内持ち込み可能なリモワを賢く選ぼう
リモワの機内持ち込みスーツケースは、事前の準備と正しい選び方で、快適な旅のパートナーになります。最後に、機内持ち込みを確実にする3つのポイントをまとめます。
購入前のチェックポイント
- サイズ選びは余裕をもって
- よく使う航空会社の規定より一回り小さめを
- Cabin Sサイズなら、ほぼすべての航空会社で対応可能
- 軽量モデルを優先
- Essential(エッセンシャル)シリーズがおすすめ
- 荷物を詰めた状態で7kg以内が目安
- 事前確認を忘れずに
- 搭乗予定の航空会社に確認
- LCCは特に注意が必要
リモワは高額な投資ですが、適切なモデルを選べば10年以上使える耐久性があります。機内持ち込みの条件をしっかり確認して、自分に合ったモデルを見つけてください。
これから購入を検討されている方は、実店舗で実物を確認することをおすすめします。実際の収納力やハンドリングを体験することで、より確実な選択ができるでしょう。
ぜひ、この記事を参考に、ストレスのない旅を楽しんでください。